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冬  北海道  旅日記

'02.03.07〜12

( reported by 一柳)

冬の北海道、行きたくて長年温めてきて、ついに実現。ANAの超割を使って片道10500円也。超割様様です。これが無かったら、まだ実現してなかったかも。
冬の北海道は初めてで、さらに今回は初めてのJRerと化した旅。したい事だらけだけど、とりあえず流氷と、のんびり旅をテーマにした。

3月7日(木)  晴れ

数日前に急な仕事のスケジュールが決まり、休むのが不安になるが、なんと言っても超割。キャンセルしたら50%しか帰ってこない。もう行くしかない。行くと決めたら、帰った時、地獄が待っていようが普段の生活の事は忘れて、旅を楽しむことに没頭しよう

関空12:05発なので、のんびり出かける準備をする。国内線は久しぶりだったので、感覚がつかめず、実は結構、時間がやばいことに気づき、慌てる。慌てたせいで、帽子を忘れてしまった。大丈夫か?私の脳みそ凍結解凍繰り返して、凍結乾燥品みたいにぼそぼそになってしまわないかしら?

女満別空港14:15着定刻どおり。到着直前に眼下には屈斜路湖を見ることが出来た。摩周湖は飛行機の真下あたり?見たかったけど見られなかった。到着すると15分後には網走行きのバスが発車する。今回は冬装備でフリースなどがかさばって持ち込み手荷物に出来なかったので、少し時間がかかる。普段手荷物ですべて機内に持ち込んでるけど、これが手荷物検査で引っかかると、1kgオーバーあたり、ファーストクラス料金ぐらい取られると知ってびっくり(確かな情報かは未確認)。そんなん。体重重くたって同じ料金なのになあ。でも、これからは、手荷物の重さ気をつけよう。

空港から出て初めての冬北海道の寒さを体験する。確かに冷たい。・・が、耐えられないほどではない。3月ともなると、こんなものなのかもしれない。網走バスターミナルまで30分強750円也。とりあえず耳あてを買いたかったが、ターミナル周辺には買い物で来そうなところが見当たらない。キャリーバックとはいえ大きな荷物を持ってうろうろするのも、気が乗らない。出発前に神戸でさんざん探したが、耳あてはどこにもなかった。北海道ではコンビにでも買えると聞いてきたが、移動の足が公共の交通機関となると、買い物できるところを見つけるのが大変。バイクや車と違うところだ。はじめてであった流氷

今回の旅の宿は久しぶりにYHを使うことにした。バスで10分ほど移動し、そこからは徒歩。バスを降りて、振り返ると道路の向こうはオホーツク海。なんと流氷が来てる!!来る前の情報で、半分あきらめてきたのに、到着と同時に流氷に出会えて、海に向かってしばし呆然。その後は1人できゃーきゃー騒いでしまう。誰もいないから良いものの、他人が見たらちょっと緩んだ人に見えたに違いない。
バス停からは今晩の宿「網走流氷の丘YH」まで徒歩。「丘」と言うだけあって、坂を登る登る。カチカチに踏み固められた雪の坂道。勾配が急になってくると、転びまくって登れない。鞄は踏み固められたところを転がしながら、自分は轍の間の新雪部分を歩くことで、なんとか進むが、手が攣りそうになった。
やっとの思いで、宿に着くと4時ということもあって、他の宿泊客はいない。宿の庭からも部屋からもオホーツク海が一望でシチュエーションは最高だ。坂を登ったせいで、思ったほど体は冷えていないが、とりあえず、お風呂をいただきビール片夕焼けのオホーツク海の色手にオホーツク海と流氷を満喫する。

そうこうするうちに、夕食の時間。YHの食事も久しぶりだ。カニがついていて、連泊すると、カニのグレードが上がっていく仕組みらしい。それにつられて連泊するほどカニ好きではないが、今回は移動をあまりしないつもりなので、カニのグレードが上がっていく様子が見られるかもしれない。
夜はミーティングに参加。ミーティングとはいっても、踊ったり歌ったりするわけではない。お茶をいただきながら、周辺の観光情報や、YH主催の各種ツアーの案内をしてくれる。今回の旅の目的のひとつであるXCスキーを申し込み就寝する。

3月8日(金)  晴れ

朝焼けのオホーツク海目覚ましもかけないのに、ふと朝5時40分に目が覚める。昨夜能取岬を目ざして歩くのミーティングで日の出が5時50分との情報を聞いていたので、宿の庭に出て日の出を見ることにする。さすがに早朝の冷え込みは厳しく、ジャージにパウダーホップでは少しつらい。
宿のお勧めは30分ほど歩いたところにある二つ岩からの景色だが、オホーツク海に東向きに面した宿からでも十分すばらしい景色だ。数名の宿泊客が同様に庭に出てきていた。白々と夜が明けはじめると、どうも快晴の様子。さらに今日も流氷がやってきている。
太陽が知床連山から登ってくると、オホーツク海に鏡のように反射して一本のオレンジ色の直線がのびる。太陽の全形が見えるまではあっという間だ。地球がすごいスピードでまわっているんだと感じる一瞬だ。日の出を満喫した後は再度、布団にもぐりこみ朝食まで二度寝。これもまた至福のひと時。

食事を終えると、楽しみにしていたXCスキー流氷ツアーに出発。
この時期になると流氷もびっしり着岸してい流氷を持ったよわけではなく、北風が吹けば戻ってきて、南風が吹けば去っていってしまうような不安定な状態。しかしこの日は着岸していて、流氷を間近で見られそう。
XCスキーも初体験。靴は軽くやわらかい、板も驚くほど細くて軽い。はいてみると、スキーとは違って身軽だし、歩いてみると、スキーとは全く異なるスポーツだと思い知らされる。スキーでいかに道具に頼って滑っているかがわかる。これは後傾癖を直すチャンスかもしれない。

能取半島の林を抜ける。途中くまげらが木をつついていた。こつこつこつという音が林に響く。それまで、初めての体験にきゃーきゃーと大騒ぎしながら歩いていた自分がなんだか恥ずかしくなった。それからは、自然を満喫することに集中する。
林をぬけると、オホーツク海が目前にひろがる。海岸沿いに能取湖まで歩く。能取湖に着くともうお昼だった。
湖が海とつながっているため、その先端にいると、流氷が湖から海に向かってながれ出て行く様子を見ることが出来る。その様子を眺めながら、おにぎりと暖かいお茶をいただく。おにぎりは途中何度も転んだ私のおしりに踏み潰されてお煎餅のようになっていたけど、おいしかった。
XCスキーはかなり持久力の必要なスポーツだとおもう。途中海岸で梅酒の流氷ロックを飲んだ以外はずっと歩きっぱなしで、体力に自信のある私もかなりヘロヘロになった。
能取岬に立ち寄り宿に戻った後、若者はオーロラ号を見に行ったが、私は宿の近くの水族館へ向かう。目的この日の流氷はクリオネ。野生(?)のクリオネがみられなかったので、水族館で見ることにした。
寂れたオホーツク水族館には、クリオネのほかにアザラシ、とど、なぜかペンギン。大きな(?)水槽にはおいしそうな魚が泳いでいた。
そんな中で私の目を奪ったのはフウセンウオ。ちょうど餌の時間でおじさんが餌をあげていた。とても愛嬌のある彼らに釘付けになってしまった。それから、ラッキーだったのは、朝生まれたばかりの、ゴマフアザラシがいた事。私が見ている間は身動きひとつしなったのが残念だったけど、まだ、横に胎盤が落ちていた。同日の朝に水族館に行った子は、まだ血で真っ赤のBABYを見たそうだ。私が見たときは既に真っ白だったが。
水族館から歩いて宿までオホーツク海を眺めながら歩くこと30分、普段なら平気な距離だが、XCでヘロヘロな体には、きつかった。さすがに体が冷え切ったので、お風呂に飛び込む。
今日のビールはまた格別に美味い。夕食後は翌日からの計画を練り、体を休めた。


3月9日(土)  晴れ

今日は、網走湖でわかさぎつりの日。天気も良くて釣日和。
1人では淋しいなあと思っていると、出掛けに昨日のXCスキ網走湖ワカサギつりの光景ーでツアーリーダーをしていたYHのヘルパーさんが今日は休みの日との事でお出かけ準備をしていた。誘ってみると網走に来てまだやっていないので一緒に行くとの返事。もう1人宿泊客の女の子も一緒に行氷に穴をあけてくれたおじさんくことになった。彼らは2人とも京都出身。関西勢3人で網走湖へ。
何も準備していかなくても1500円で出来る。天気は良いが下半身はかなり冷える。例年、網走湖はわかさぎ目当てでオホーツク海アザラシが上がってくるそうだが、今年は上がってきていないので、入れ食い状態らしい。そういえば昨日も一昨日も晩御飯に宿泊客の釣ってきたわかさぎがだされていたなあ。
しかし土曜日で人が多い事もあり、入れ食いとまでは行かない。2時間半3人で50匹くらいか?昨日1人で4時間半、100匹以上釣ってきた人がいたから、あまりいい釣果とはいえないかもしれないが、わかさぎ釣が体験できて満足。釣ってすぐにてんぷらにしたかったが、道具が無かったので、その夢はかなわず。
天気が良くて、わかさぎが釣った側から凍っていくということは無いが、さすがに体が冷えてきた。わかさぎつりの会場から1kmほどのところにある温泉に行くことにする。ここでヘルパーさんとはお別れ。温泉につかったところで、もう1人の女の子ともお別れ。
近くの食堂で遅めの昼ごはん生中とホタテのバターいためを食べる。
しばらくまったりしたあと、オホーツク海の流氷を見ながら走るのが売りのノロッコ号で斜里まで移動するが、オホーツク海に流氷の姿は見えず。網走に4連泊するつもりだったが、流氷もなくなりそうだったので、予定を変更し、夕方の電車で釧路湿原の塘路YHへ移動する。昨夜、他のお客さんから丹頂鶴の話を聞いて、どうしても見たくなったのだ。
8時頃に塘路YHに到着。駅から近くて非常に便利な場所だ。ペンションのような綺麗なつくりで、今日のベッドはロフトの上。すぐにミーティングが始まり、紅茶をいただきながら、翌日の早朝散歩や、鶴ツアーの説明を受ける。両方とも参加希望。
その後最終の電車が釧路湿原の中を走っていくのをベランダから眺めた後、ほかの宿泊客と雑談する。ここの客は釧路湿原をこの時期走るSL狙いの鉄ちゃんカメラマンと鶴狙いのカメラマンが多いようだ。
話が弾んで気がつくと11時。慌ててお風呂に入ってから就寝。


3月11日 (月)  晴れ時々雨?!

三角点から見た塘路湖
釧路川
丹頂鶴の飛行
丹頂鶴目当てのカメラマン

早朝散歩の集合時間が5時50分なので眠い目をこすりながら5時過ぎに起床する。旅に出る鶴の住む雪利川と早寝早起きだけど、今回は遅寝早起きで、睡眠不足気味。電車で移動だとそんなにつらくない。
この時期の北海道にしては驚異的な暖かさらしく、朝の最低気温が氷点下にならない。双眼鏡片手に塘路湖に住み着いている1組の丹頂鶴や、蝦夷鹿、白鳥、アオサギの営巣地などを観察しながら、サルボ展望台近くの三角点まで雪山道を歩く。滑って転びそうでとても大変。
野犬や車にはねられた蝦夷鹿の死体にたかるカラスなど余り気持ちのよろしくないものにも遭遇する。
三角点から塘路湖やその付近の沼、釧路湿原を眺めていると、全面凍結した沼の上を蝦夷鹿7-8頭が一列になって駆けて横断していく光景に出会うことが出来た。かなり感動的な光景だった。
宿に戻ると8時あっという間の2時間だった。
朝食をいただいてから、YHのご主人がガイドをされる鶴ツアーに参加することにした。京都からきた男性と二人の参加だ。
鶴の観察のために鶴居村へ向かう前に、釧路湿原の動物達の生態を色々教えていただきながら、まずはシラルトロ湖へ。ここではオジロワシが見られることが多いらしいが、この日は出会うことが出来なくて残念。
道道243を走り、鶴居村に入ると雪利川が鶴のねぐらになってい
るらしく、橋の上にセッティングしてもらった望遠鏡を覗くと、そこかしこに鶴が居るのが見て取れる。望遠鏡であまりに綺麗に見えるのに感動し、丹頂鶴の美しい姿に感動した。
その後鶴見台まで行く途中に、鶴の飛行ルートなるものがある。ある一定の時間になると、彼らはねぐらを離れ餌場の鶴見台までやってくる。その途中通るルートの下でまって、鶴の飛行姿を見ようというのだ。鶴待ちのカメラマンがたくさん居るので、結構有名なポイントらしいことが見て取れる。
待つこと数分。来た来た。
大抵がつがいもしくは子連れの2羽から3羽でやってくる。電線すれすれの高さを優雅に飛んでいく。電線には鶴が引っかからないように黄色い目印(ここに電線があるぞと目立たせている)がつけられているとの事。注意してみるとなるほど、確かにそこかしこの電線についている。
次に向かったのは鶴見台、鶴を間近で観察できる有名なスポットらしい。ここで給餌をしている渡辺さんというおばあさんは鶴おばさんとしてかなり有名。この日も、おばさんの姿があった。餌を食べながらじゃれあう鶴たちを見ながら、鶴の生態についていろんなお話しを伺う。
ここでラッキーな事に求愛ダンスを目撃する事が出来た。
次に向かったのが、伊藤サンクチュアリという餌場だ。ここは観光客というよりカメラマンが非常に多かった。高そうな望遠レンズをつけたカメラを構えている人たちがずらりと並んでいた。
丹頂鶴に興味をもった方はこのHPをご覧ください(http://hokkai.or.jp/tsurui/)。
フクジュソウ
途中あまりの暖かさにフクジュソウが咲いているかもしれないから、ということで、フクジュソウを探しに行く。フクジュソウといわれても知らなかったのだが、ご主人についていくとそこには枯葉の下から黄色い小さな花が顔を出していた。ふだんから、釧路の自然をこよなく愛して、観察を続けているんだなあと感じた一場面。
その後塘路駅まで送っていただく途中で、まもなく釧網線をSLが走るからと、路肩でSLが通過するのを見学する。朝三角点に居たカメラマンは、景色を撮ろうとしていたのではなくて、どうも鉄っちゃんだったらしい。
この日、釧路湿原では多くのカメラを担いだ鉄ちゃんらしき人たちに遭遇した。

ちょうどお昼に、塘路駅でお礼を言ってご主人と別れる。次の宿は屈斜路湖付近。夕方摩周駅にお迎えがあるので、それまで時間がたっぷり。隣の茅沼駅から1kmほどのところにある憩の家に温泉に浸かりに向かう。ゆっくり温泉に浸かり、枝豆でビールを飲み、広間で1時間ほど昼寝。至福のひと時。
シラルトロ湖を散策してから駅に戻ると、駅の前に丹頂鶴の姿があった。4時30分前に電車に乗り、摩周駅に5時過ぎに到着すると、宿のおじいちゃんがお迎えに来てくれていた。同じ車で学生ら釧路湿原を走るSLしき男の子と一緒になった。彼はこの春大学を卒業し就職が決まっていて、春休みを利用して鹿児島屈斜路原野YHから日本縦断してきたらしい。
屈斜路のYHもペンションのようなつくりで、ロフトつき。ペアレントさんは板前というだけあって、食事も非常においしい。
食後は三香温泉へ連れて行ってもらう。脱衣所はとたん張りの掘建て小屋だが、この日は地元の人もおらず、貸しきり状態で雪景色のなかの露天風呂は最高だった(洗髪中などは凍えそうだったけど)。
夜はツアー案内のミーティングの後、宴会となる。元気のいい学生の彼、彼と京都のYHで会ったという女の子、同室のマリッジブルー中の女の子、常連さんらしき島崎似のおじさん、myXCスキーを持って連泊し、1人で山を歩いている人、myスノーシューを持ってきて連泊している人、いろんな人が居て、いろんな話をして気づいたら1時を回っていた。


3月12日(火)  晴れ

屈斜路湖の氷上にて
御神渡

今日も快晴。
非常においしい朝食をいただいた後は、屈斜路湖の氷上散歩。全面凍結した屈斜路湖の氷上で走り回って遊
んだ。
びっくりするのは御神渡りといわれる氷の道。氷が溶けたり凍結したりを繰り返すうちに氷が自身の圧力で両側から突き上げられてできるらしい。割れる瞬間はすごい音がするとの事。
その光景に驚いたが、今年はまだまだ小さくて、もっと寒い年には、屈斜路湖を横断するように御神渡が続くらしい(だから御神渡というんだろうけど・・)。次に来る時には、是非その光景が見たいものだ。

ここのYHはアウトドアスポーツを楽しむためには絶好の宿。天気も良いし、XCスキーをしたかったが、その日は昼のバスに乗らねば屈斜路湖に集まってくる白鳥ならないため、それには時間が無くて非常に残念。次回はここで連泊して、美幌峠や摩周湖をXCスキーで回るツアーに参加するぞと心に誓う。
ツアーに出かける人、帰る人、1人でXCスキーに向かう人全員をお見送りした後、ここの宿のご主人お手製ベーコンとスモークサーモンを購入し(現在浜夕で食べられます)和琴半島のバス停へ送ってもらう。
このバスは美幌峠を経由し女満別へ向かう景色のいいルートを通る。あいにく美幌峠ではかすんでいてクリアには屈斜路湖が見られなかった。
何度も来た美幌峠も冬に来るとまた雰囲気が全く異なった。

今回の旅では夏に何度か訪れたことのあるところも多く訪れたが、季節が異なるだけで全く違う顔が見られる面白さと、久しぶりのYH利用でYHの楽しさを再認識した。
次の冬も北海道を目指してしまうに違いない。